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法改正や外部サービスの変更に追従できなくなる前に

公開日:2026-10-25 更新日:2026-10-25

意思決定者向け

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制度が変わるらしい。利用中の外部サービスからも、接続方法を変更するというメールが届いた。担当者に影響を聞くと「調べないと分からない」と返ってくる。日々の業務は動いているので、調査は来月に回したくなります。

ただ、いま動くことと、次の変更に間に合うことは別です。追従できなくなる始まりは、必ずしも大きな障害ではありません。知らせを受け取ってから、影響を確かめ、直して、業務で使えると確認するまでの途中に、答えの出ない作業が増えていきます。

前回の変更で、どこに時間がかかったかを聞く

まず、直近で対応した制度変更や外部サービスの変更を一つ選びます。担当者には「知らせを受けた日」「影響が分かった日」「対応を決めた日」「業務で確認できた日」を聞きます。正確な日付が残っていなければ、メールや作業の依頼履歴で確かめられる範囲から始めます。

ここで知りたいのは、担当者の作業が速いかどうかではありません。どの段階で止まったかです。例えば、修正そのものは二日でも、影響する帳票を探すのに三週間かかったなら、次に必要なのは作業者の増員より、使っている帳票と担当業務の確認です。この日数は判断のための例で、対応期間の目安ではありません。

「前回も間に合った」で終えると、残業や手作業で補った部分が見えません。通常の進め方で終わったのか、誰かが無理をして終わらせたのかを分けて聞きます。

変更の知らせが、誰の判断につながるかを確かめる

次に、利用中のサービスの変更通知と、自社の業務に関係する制度変更を、誰が確認しているかを決めます。受け取る人だけでなく、影響を調べる人と、費用や業務の変更を決める人までつなげます。

通知を読む担当がいても、その人が必要な部署を知らなければ判断は進みません。経理に届いた知らせが開発担当に渡っていない、退職者宛てのメールに通知が残っている、といった状態がないかを確認します。通知の転送だけで完了にせず、「影響なし」「調査する」「対応する」のどこまで決まったかを残します。

通知が届いていないことと、変更予定がないことは違います。判断の根拠になるのは、提供元や関係機関が出した案内です。対象や適用日が読み取れない場合は、推測で対応不要にせず、問い合わせ先と回答を待てる期限を決めます。

手作業が増えた場所から、追従の難しさを見る

現場には「前回の変更から、システムの外で補っている作業はありますか」と聞きます。出力したファイルを表計算ソフトで直す、変更前後の金額を別に計算する、外部サービスへ同じ内容を再入力する。こうした作業があれば、誰が、いつ、何を確かめているかを記録します。

手作業があるだけで、作り直しが必要になるわけではありません。問題は、暫定対応の終わりが決まっておらず、その作業を含めないと正しい結果にならない状態です。画面上は完了していても、担当者の補正がなければ請求できないなら、業務が続いている理由はシステムだけではありません。

「月に一度だから大丈夫」と頻度だけで判断しないことも必要です。担当者が休んだ場合に代わりができるか、処理する件数が増えても締めに間に合うか、直した結果を別の人が確認できるか。この答えが出なければ、次の変更を重ねる前に対応を決める対象です。

外部の期限より前に、自社の判断日を置く

変更の予定が分かったら、適用日や旧方式の終了日とは別に、自社で対応方法を決める日を置きます。影響調査、見積もり、社内承認、修正、業務での確認に、それぞれどれだけ必要かを担当者に出してもらい、外部の期限から逆にたどります。間に合わないなら、調査を終えるまで待たず、その時点で責任者に伝えます。

判断日は、技術的な修正の締切ではありません。通常どおり直すのか、対象業務を絞るのか、一時的に別の手順へ切り替えるのかを決める日です。代わりの手順を選ぶ場合も、処理できる量と確認する人、続けられる期間を確かめる必要があります。

サービスの終了日は、事情を説明しても延ばせるとは限りません。また、法令への対応は、社内で暫定手順を決めただけでは満たせない場合があります。必要な要件は公式資料で確かめ、判断が難しければ、その分野の専門家に確認します。

全体の作り直しを、最初の結論にしない

追従に不安があっても、最初から全体の刷新を決める必要はありません。まずは次に期限が来る変更を一つ取り上げ、どの業務に影響し、どこまで確認できていて、何が分からないかを調べます。影響が限られるなら、その部分の修正や運用の見直しで済む可能性もあります。

一方、「古いので無理です」という説明だけでも、対応できるとは判断できません。修正する場所が分からないのか、変更後の結果を確かめる方法がないのか、依頼できる人がいないのか。止まっている理由を分け、調査で何を明らかにするかを決めてから依頼します。

この段階で要るのは、全機能の資料ではありません。次の変更に対して、誰が、何を、いつまでに判断するかが分かる記録です。不明な点には確認先と期限を付ける。「動いているから待つ」ではなく、待ってよいかを判断できる状態にします。